「おじいちゃんおいしいね」貴族さんとお花さんは二人で泣き出し、俺も泣き出し、どうしようもないお馬鹿家族状態に。
4歳の頃、祖父が死んだんだ。葬式に出て出官の時に
「これからどこにいくの?」
とたずねた俺に貴族さん(一時的にお世話になっていた男の人)が、
「おじいちゃんを焼きに行くんですよ」
何の事だかさっぱりわからず寝ちゃって、気が付くと家に。
しばらくして「ご飯ですよ~」とお花さん(俺と同じ貴族さんにお世話になっていたお姉さん)。
で、その時のメニューが豚の生姜焼き。
82:本当にあった怖いヘタレ:2016/07/30(北伊) 03:54:17 id:HtarItaly
急に感極まった貴族さんが泣きながら食べているので、その肉を間違いなくおじいちゃんだと思って食べはじめた俺。祖父が大好きだったので、俺も泣きながら
「おじいちゃんおいしいね」
と言うと貴族さんはさらに激しく泣き始めて、お花さんが
「おじいちゃんみえるの?」
と俺に聞くので、目の前にある肉が祖父だと確信している俺は
「おじいちゃん目の前にあるよ」
と答えると貴族さんとお花さんは二人で泣き出し、俺も泣き出し、どうしようもないお馬鹿家族状態に。(豚の生姜焼きは祖父の大好物だったのを知るのは10何年後)
83:本当にあった怖いヘタレ:2016/07/30(北伊) 03:54:59 id:HtarItaly
それから肉が我が家の食卓に上がると俺は決まって
「だれ?これだ~れ?」
と聞いたそうだ。
そのたびお花さんは
「だれじゃないでしょ?…な~にと聞きなさい」
と小言。
本当に恥ずかしい話だが、小学4年くらいまで肉は全て人肉だと思っていた。なぜか給食の肉?(南蛮鯨)はベトナム戦争の犠牲者だと思っていた。
だから日本じゃ手を合わせていただきますと言うのだと思っていたんだ。