後ろの子
あれは中学生の時の話。 私が住んでいるところは近くに山が多かったのです。 だから友人の家に遊びに行くのも一苦労でした。。 急な勾配の坂だったので、自転車に乗りながら上ることが出来ませんでした。 というか体力がありませんでした。 いつもなら18時前には見たいアニメなどがあるので帰宅する所を、 その日は22時すぎまで遊んでしまっていました。。 親からのお叱りの電話で帰宅することになりました。 息は急な勾配の所為で苦労したが、帰りは快適な下り坂。 これも友人宅に遊びに行った時の楽しみの一つでした。 私が住んでいるところには山があると書きましたが、 それは奈良にある山なんです。要するに田舎なのです。 だからなんか竹がいっぱい生えている所とかがあったりします。 その辺りは昼でも暗い感じのするところでした。 だから不気味に思っていたのだけど、近道だったので 登校の時とかにそこを使っていました。その日も帰り道にそこを通りました。 22時すぎくらいだったので何か怖いことがおこるんじゃあないか? とか思いつつ、怖がりながらもスピードを出して一気に坂を下りていきます。
35: 本当にあった怖い名無し 2005/10/15(土) 16:39:38 id:cwMk0gpS0 続きです
そんなことが起こるわけがないとか考えていたら、後ろから軽トラが来ていました。 スピードが出ていた私は、道を譲るよりも、このまま一気に坂を下りたほうがいいな、 と考えたので、さらにスピードを出して行きました。 と、そこに後ろに衝撃が走りました。 私はハンドル操作を誤り、見事に溝に落ちちゃいました。 ハンドルがお腹に当たったり、膝を擦りむいたりで半泣きになっている私に、 軽トラのオジサンが「大丈夫かー?」という声をかけてくれました。 とりあえず、溝から助けてくれたオジサンに礼を言うとオジサンが とんでもない事を言いやがりました。 「後ろに乗ってた子はどうした?」 そんな子知りません。というかその言葉を聞いて血の気が引きました。 そしてオジサンは怪我をしていた私を家まで送ってくれました。親には凄く怒られました。 次の日に友人にその話をすると「あの竹藪の所はお地蔵様とかいっぱいあるからなぁ」 とか言われてビックリしました。というか私はそんなの知りません。 それ以来、怖くてその道を通ることができません。